この記事で分かることを3行で
資料作成で「誰に向けて書くか」がぼんやりしていると、言葉が平均的になり、誰の心にも刺さらない資料になります。
ターゲット設定だけでは、まだ読み手の顔が見えていません。
大事なのは、読み手の悩み・不安・期待・口ぐせまで想像できる「ペルソナ」を作ることです。
この記事では、資料作成に使えるペルソナ設定のやり方を解説します。

深夜の海底研究所。泡の音だけが響く静寂の中、僕はカセットテープを裏返す。
流れてくるのは、少し切なくて、でも前向きなシティポップ。
前回の記事で「ターゲット(誰に)」を決める大切さは伝えたよね。
でも、実はそれだけじゃ足りないんだ。 「ターゲットは30代の会社員」とか「部活の後輩みんな」なんて決めても、いざ書こうとすると指が止まっちゃうこと、ないかな?
それは、相手の「顔」が見えていないから。
今日は、僕が資料を作るときにやるべき「ペルソナ(仮想読者)」を召喚する魔法について教えるよ。
これができれば、君の資料は「誰かへの報告」から「あの人へのプレゼント」に変わる。
まず結論:ペルソナは「平均的な読者」ではなく「実在しそうな一人」にする
ペルソナ設定で大事なのは、架空の人物をなんとなく作ることではありません。
この人なら、何に困っていて、何を怖がっていて、どんな言葉なら動くのか。
そこまで想像できる状態にすることです。

使えるテンプレート:ペルソナ設定シート
資料作成で読み手を具体化するために、以下の項目を埋めてみてください。
- 名前:
- 年齢:
- 立場:
- 資料を見る目的:
- 今困っていること:
- 不安に感じていること:
- 本当は期待していること:
- よく使う言葉:
- 避けたい表現:
- 最後に取ってほしい行動:
「誰に向けた資料なのか」を1枚で見える化できるので、資料の言葉選びや構成がブレにくくなります。
なぜ「みんな」に向けて書くと、誰にも届かないのか?
よくある失敗は、クラス全員や、部活のメンバー全員に納得してもらおうと欲張ること。
でも、プログラムのコードと同じで、「何でもできる万能な一文」を作ろうとすると、結局どこにも繋がらない「バグだらけの文章」になっちゃうんだ。
「平均的な人」なんて、この世にいない
例えば「平均的な高校生」を想像してみて。
- 勉強もそこそこ、運動もそこそこ。
- 趣味はSNSで、週末は友達と遊ぶ。
……どう? 「あの人のことだ」って当てはまる人いなくないかな?
そんな透明な人に向かって喋っても、君の言葉は誰の心にも刺さらない。
資料作成の必勝法は、「たった一人のあなた」に向けて書くこと。
その一人の心に深く突き刺さった言葉こそが、結果として周りの100人の心をも揺さぶるんだ。
【召喚儀式】ペルソナを作る3つのステップ
ペルソナっていうのは、ターゲットをさらに掘り下げた「具体的な読者像」のこと。
まるでRPGのキャラメイクをするみたいに作っていこう。
ステップ①:外見とスペックを固定する(属性)
まずは、その人の「ガワ」を決めよう。
- 名前: (仮名でOK。佐藤くん、とかじゃなくて「サトシ」みたいに呼びやすく)
- 年齢・性別:
- 立場: (部活の副部長、数学の先生、バイト先の店長など)
- 普段のスタイル: (いつもスマホを触っている、部活道具を大事にしているなど)
ステップ②:その人が何をしているかを確認する(行動)
その人は、いつ、どんな時に君の資料を読むんだろう?
- 朝: 満員電車でイライラしながらスマホで見てる?
- 昼: お弁当を食べ終わって、眠い目をこすりながらパラパラめくってる?
- 夜: 寝る前にベッドの中で、「明日のプレゼン、嫌だなあ」って不安になってる?
資料を「読む瞬間」の相手のコンディションを知ることは、フォントサイズや色の使い方を決めるのと同じくらい大切なんだ。
ステップ③:心の「空き容量」をチェックする(感情)
これが一番大事。その人の心は今、何で埋まっているかな?
- 今、一番解決したい悩みは?
- 君の資料を読んだあと、どんな表情になってほしい?
「心の設計図」をさらに深掘りする「インサイト」の探し方
SEの世界では「ユーザーインサイト(本音)」を分析するのが基本。
「相手が自分でも気づいていない、心の叫び」を見つける、と言い換えてもいい。
例えば、学校の部活動で顧問の先生に「新しい練習道具を買ってほしい」という資料を作るとしよう。
先生の表面的な悩みは「予算がないこと」かもしれない。
でも、もっと深い「インサイト」は「もし道具を買って成績が上がらなかったら、自分の責任になるのが怖い」かもしれないよね。
だとしたら、資料に書くべきは「道具の性能」じゃない。
「この道具を使えば、いかに先生の負担が減り、安全に結果が出るか」という安心感なんだ。
相手の「心のバグ(不安や恐怖)」を見つけ出し、それを修正するパッチ(解決策)を当てる。
これが、「心の設計図」の真髄だよ。
AIを使って「ペルソナ」を現実に召喚する方法
「そんなに詳しく想像できないよ!」という君へ。 AIを使って、ペルソナを僕たちの前に呼び出してみよう。
AIに「特定の誰か」になりきってもらって、君の資料のプロトタイプ(下書き)をぶつけてみるんだ。
【最強の召喚用プロンプト】
以下の文章をAIに貼り付けてみて。
あなたは今から、私の資料の読者である「[名前・立場]」になりきってください。
あなたの設定:
・年齢:[例:45歳]
・性格:[例:真面目だけど新しいことは慎重派]
・今の悩み:[例:部員のやる気にムラがあること]
・今の状況:[例:仕事帰りの電車で疲れている]
ミッション: 私はあなたに「[資料のテーマ]」についての提案をします。
私の話を聞く前に、あなたが抱いている「一番の不安」を教えてください。
私の資料の冒頭([最初の1行])を読んで、続きを読みたいと思ったか、正直に答えてください。
どう言われたら、あなたは「よっしゃ、協力するよ!」と即答しますか?こうやってAIと会話することで、君の資料はどんどん「生きた言葉」に磨き上げられていくよ。
ペルソナ設定が成功したかどうかの「リトマス試験紙」
設計図が完成したら、最後にこのテストをしてみて。
「この資料を渡すとき、相手の名前を呼んで渡せるか?」
「みなさん、これ読んでください」じゃなくて、「君のためにこれを作ったんだ」と心の中で言えるかどうか。
もし言えるなら、その資料はもう完成したも同然。 あとのデザインや文字調整なんて、ただの仕上げに過ぎないんだから。
資料作成は「世界で一番短い映画」を作ること
ペルソナを立てるということは、君が監督になって、たった一人の観客のために最高のエンディング(納得)を用意することなんだ。
「誰に届けたいか」が透明だった資料に、一人の「人間」という魂が宿る。
その瞬間、君のロジックは「エモさ」を纏い、相手の脳に最強のプログラムとしてインストールされるよ。
効率化して生まれた時間は、召喚したペルソナと笑い合うために使おう。
ペルソナ設定を資料全体の構成やデザインに落とし込むには、資料作成の基本もセットで学ぶと効果的です。
PowerPoint資料作成を体系的に学べるおすすめ本は、以下で目的別にまとめています。
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